送電部門(工事)技術情報・施工実績

鉄塔嵩上げ工法の紹介

本工法は、まず既設鉄塔の外側に嵩上装置を組立て、嵩上装置の鉄塔取付ビームのチャッキング(把持金具)で既設鉄塔材と嵩上装置をジョイントします。その後、既設鉄塔の基礎材と鉄塔材を切り離した後に、電動モータにより鉄塔引上げビームを上昇させることで既設鉄塔を嵩上げし、新規部材を鉄塔材下部に継ぎ足し、基礎材と接合する工法です。なお、この工法は架線状態のまま嵩上げすることが可能です。

1.パネル嵩上完了 1.パネル嵩上完了

2.パネル挿入に向け嵩上中 2.パネル挿入に向け嵩上中

主な受注・施工実績

①十勝幹線鉄塔一部建替工事
H22年4月~H22年8月

②その他 只見幹線、田子倉本名線、熊野幹線、御母衣北幹線など多数

鉄塔中間嵩上げ工法の紹介

本工法は、既設鉄塔に中間部材の挿入位置を決め、その上下に嵩上装置用架台及び嵩上装置を取り付け、同装置の小型電動モータにより伸縮するジャッキを伸ばすことで新規部材を取り付ける工法です。既設鉄塔の基礎及び鉄塔部材の大幅な変更をすることなく、架線状態のまま嵩上げすることが可能です。

装置組立・チャッキング 装置組立・チャッキング

鉄塔中間嵩上げ工法概要 鉄塔中間嵩上げ工法概要

嵩上げ 嵩上げ

主な受注・施工実績

①船橋線中間嵩上工事(№48、№49)
H27年12月~H28年3月

②その他 奈半利幹線、天沼線、水野線など多数

巻付OPGWの紹介

本工法は、既設架空地線(GW)を利用して光ファイバケーブルを専用巻付機で巻付けて光伝送路を構築するものです。施工は、光ファイバケーブル(ボビン)を搭載した巻付機がGW上を回転・自走(牽引)しながら敷設を行うため、GW張替等に必要なエンジン場やドラム場他の一般的な工事用地は不要です。また、本工法では、内蔵型OPGW敷設線路での断芯・断線箇所の早期復旧やGI線種のSM化、芯線の増容量化等にも対応可能です。

鉄塔交わし巻付準備中 鉄塔交わし巻付準備中

架空地線へ巻付中 架空地線へ巻付中

主な受注・施工実績

①南川越変電所~関開閉所間光ファイバ布設工事
H14年10月~H17年3月

②その他 讃岐鳴門線(四国電力)、北本直流幹線、只見幹線など多数

高張力延線車(ループ延線工法)の紹介

海峡部等の電線張替や撤去工事において、弊社が保有する高張力延線車(最大張力245kN)を使用したループ延線工法では、本装置が「巻取りと繰出し」が一体化連動運転(単独運転も可能)する構造であり、張力管理(弛度調整)が容易で、海上高等常に一定に確保することができ、線下を航行する船舶への安全性・信頼性の高い工事が実現できます。

延線車設置状況 延線車設置状況

延線車組立中 延線車組立中

主な受注・施工実績

①中四幹線(海峡部)除却工事
H14年10月~H17年3月

②関門連系線(海峡部)電線張替工事
H26年5月~H27年8月(1号線)
H28年1月~H28年8月(2号線)

ドローンによる「パイロットロープ延線」及び「架渉線点検」の紹介

弊社が保有するドローンにより、電線架線時のパイロットロープ延線を実施し、コストの低減を図っています。
また、ドローンに高感度カメラを取り付け電線・地線表面状態の把握(架渉線点検)に利用しています。ドローンを利用することにより無停電点検を可能にしています。

パイロットロープ延線 パイロットロープ延線

  架渉線点検

電線張替工事における吊金工法(巻上式)の紹介

単導体送電線(66kVや154kV等)の下相電線張替において、中相の電線を支持線とし、中相と下相間に巻上式吊金車を展開して同装置の巻上ロープを巻き上げ、下相電線を中相電線付近まで張上げることによって、線下工作物等との離隔を十分確保可能とした延線工法で、従来の吊金工法に巻上装置を付加した構造です。

吊金車巻上中 吊金車巻上中

 

主な受注・施工実績

①東尾久線2回線化工事
H16年9月~H17年7月

②只見幹線一部建替工事(№528)
H17年10月~H18年3月

電線張替工事における吊金工法(スペーサー型)の紹介

多導体の電線張替工事において、線下地上部に防護設備を設置できない場合、既設2導体の電線に吊金車同士を金具で連結した同装置を当該径間に展開します。その後片方の電線(張替電線側)を緩めることにより、他方の電線が支持線となり緩めた側の電線を吊金車により新電線を引抜き張替える工法であり、安全且つ確実で作業性の高い工事が実現できます。

吊金車展開状況 吊金車展開状況

クランププロテクタ通過状況 クランププロテクタ通過状況

主な受注・施工実績

①田代幹線移設工事
H16年10月~H16年12月

分離型延線車による山岳地での架線工事の紹介

弊社が保有する1.2m油圧巻取型シューチェン延線車(分離型)は、標準的な延線車である1.2mシューチェン延線車(29.4kN)を「制動装置本体と油圧パワーユニット部」に分離し単体重量を軽量化することにより、2tトラックや2t索道等での運搬を可能とした装置で、狭隘な搬入路・山岳地等での電線張替工事等において確実な工事が実現できます。

制動装置本体 制動装置本体

油圧パワーユニット部 油圧パワーユニット部

主な受注・施工実績

①鳴子線2号線他電線張替39工事(東北電力)
H26年10月~H27年3月

②その他 北本直流幹線、只見幹線、沼原線など多数